中古マンションを売るときに知っておきたい築年数のポイント

中古マンションを売るときには築年数について十分に考慮することが重要です。購入する時点から考えておかないと苦労することになりかねないので、どんなポイントを押さえておくべきなのかを確認しておきましょう。
失敗しないために築年数について知っておきたいポイントを色々な視点から紹介するので不動産投資をするときの参考にして下さい。
築年数が古いと生じる問題点
中古マンションを売るときに築年数が古いとどんな問題が生じるのかを把握しておくのがまず重要なポイントです。購入を検討したことがある人なら容易に想像できるように、築年数が古いと売却価格は大幅に低下します。マンションの造りによって違いもありますが、70年くらい経過してしまっているとほとんど値段がつかなくなってしまうこともあるので注意が必要です。
築年数が数年違うだけで数百万円という単位で売却価格が変わることもあるため、売るタイミングは慎重に選ばなければなりません。ただ、築年数が古いと生じる問題は価格が下がることだけではないということも念頭に置いておく必要があります。
築年数が古いと価格を下げなければならないのは買い手が見つかりにくいからです。基本的には中古マンションを売るときには次に運用をする買い手を探すことになります。不動産会社に仲介を依頼して買ってくれる個人や法人を探してもらうことになりますが、あまりにも築年数が古いと買いたいと思う人がいなくなってしまうのです。
そのため、売りたいと思ったときにすぐに売ることができず、挙げ句の果てに解体するかリノベーションをするかといったことを検討しなければならなくなる場合もあります。
売れなくなるリスクが年々高まっていくということは知っておかなければならないポイントです。
築年数が古くても売れるケース
中古マンションは古いと必ず売れなくなるというわけではありません。まだ運用価値があると思ってくれる人がいれば買ってくれることになり、利回りも良さそうであればかなり高額で販売しても買い手が見つかることもあります。
築年数が古くてもなお売れるケースには二通りあり、まず挙げられるのが丁寧な管理をされてきたマンションの場合です。定期的に大規模修繕を行い、日常的にも適切なリフォームをしてきたマンションの場合には築年数の割に建物自体も丈夫で設備なども更新されていてあまり古くなっていません。
そのため、そのまま運用しても借り手が見つかりやすいという印象を持ってもらいやすいのです。もう一つのケースとして挙げられるのが土地にとても大きな価値がある場合です。
駅前の一等地にある中古マンションを売りたいというときには築年数が古くてもすぐに買い手が見つかる可能性があります。
もう古くて何年も運用できないと思われる物件だったとしても、いざとなったら解体してマンションやアパート、ビルなどを建てて運用すれば良いと考えることができるからです。そもそも大手企業が自社ビルを建てるための土地を確保するために買ってくれることもあります。
その場合には解体費用分は値段交渉を受けることになってしまうのが通例ですが、それでも買い手が見つからずに困るということはあまりありません。
購入時点から考えておくべきポイント
築年数が古くなることで安くしか売れなくなる、そもそも買い手が見つかりにくくなるという問題が生じることを念頭に置くと、どんなことを購入時点から考えておいた方が良いのでしょうか。基本的には中古マンションによる不動産投資では引き際の見極めが重要になります。
何年後にはローンを完済できて売れるようになるのか、そのときまでにどのくらいの利益が手に入るのかをシミュレーションしてみるのが大切です。ローンを完済できた時点の築年数で買い手が見つかる可能性があるかどうかを検討してみましょう。
その時点でももう売れない可能性が高いのであればもう少し早めにマンションを売らなければ損失が大きくなるリスクがあります。逆にローン期間を売るタイミングに合わせるのも合理的な方法です。20年間は運用しても大丈夫そうな中古マンションだという場合には20年以内にはローンを完済できるようにして、それでも毎月十分な利益を上げられるかを考えてみるのが良いでしょう。
マンションを売るタイミングでまだ利益を得られている状況であれば運用価値があると認めてもらえるので買い手が見つかりやすくなります。少し余裕を持って計画を立てると引き際の見極めで失敗することがありません。
築年数何年までなら運用しやすいのか
中古マンションの築年数はいったいどのくらいまでが上限なのかと疑問に思う人もいるでしょう。実は何年までなら大丈夫だと線引きをするのは難しいのが実態です。丁寧に管理されてきたマンションであれば築年数が古くても運用しやすいのに対し、かなり新しくてもずさんに管理されてきたマンションの場合には運用が難しいこともあります。
ただ、いつまでにマンション経営から手を引きたいかが決まれば大まかな計算は可能です。定年前にはマンションを売りたいと考えて35歳のときにマンションを買うという場合には65歳までには売ることを想定する必要があります。
30年後の築年数を考えて、まだ市場価値があるかどうかを調べてみると、今買っても大丈夫な築年数が何年までかがわかります。地域によってどのくらいの築年数のマンションに人気があるかが異なるので、マンション経営をする地域ごとに調べてみるのが大切です。
一般的には40年くらいになると入居者がかなり少なくなってしまいます。そのため、この場合には築年数が10年未満というのが妥当な考え方になるでしょう。
築年数が古いマンションを売るには
築年数がすでに古くなってしまった中古マンションを何とかして売りたいというケースもあるでしょう。不動産会社による仲介では売れないという場合には買取を利用するのが良い方法です。不動産会社によってはマンションや土地などの買取を行っています。
不動産会社との直接取引になるので仲介手数料がかからないというメリットがありますが、通常は仲介による売買価格よりもかなり安い金額になってしまうのには注意しなければなりません。売れない中古マンションとなるとなかなか高値はつかない可能性が高いでしょう。
しかし、業者間で比較してみると高く買ってくれるところが見つかることもあるので諦めずに探してみるのが肝心です。